父の日にヤマト2199を贈る
え~、父の日というものは、昔っから影が薄いと相場が決まっておりまして~
ご他聞にもれず、私自身母の日は花なんぞ贈っておりますが、父の日はてんでうっかりという有様で・・・
うちの親父は、そういうことを催促する人ではないので輪をかけて忘れるという有様。
そんなことが何年も続いた今年。
いい加減何かせんとなと思い立ちまして、思いをめぐらせますが・・・
正直何を送るべきかピンとこない。
お約束のハンカチやネクタイは定年後スーツを着る機会がなくなったため意味を成さない。
では酒はどうだ。いや、もう年だし酒は呑むけど健康を考えたらよろしくない。
なんかどっかの店のマッサージとか・・・実家はど田舎でそんなこじゃれた店はない。
食べ物は・・・
そんなある日、ふとテレビをつけると宇宙戦艦ヤマト2199がやっていた。
絵は今風で見やすくなっていた。
・・・
・・・・・・ピンッ!!
そうだ、ヤマトを贈ろう。
親父はもともと船乗りだった。
その頃からヤマトが大好きで、若かりし頃お袋とのデートに映画で見に行ったと何度も聞かされていた。
船という共通点がどはまりしたのであろう。
しかし、問題は2つ。
親父の好きなヤマトはもちろん初期のヤマト。
今のヤマトに比べて絵は違うし声も違う。
またキャストがかなり増えている今のヤマトに対応できるか。
もう一つは費用。
何だかんだで、アニメDVDはお金がかかる。
1本辺り約7000円それを7巻・・・
きっついな・・・
もし、買ったのはいいが気にいらんとなれば、プレゼントとしては大失敗。
さてどうしたもんか。
・・・とりあえず2巻まで買って帰省し、反応を見よう。
それでダメだったらそこまでで・・・
いざ帰省
パッケージを見るなり、あからさまにテンションがあがってる。
・・・うそやん。
一応シナリオの大まかな流れは一緒だけど昔のやつとは違うよと伝えたが・・・
いざ見てみると、グラフィックの良さに子供のようにはしゃぐ親父・・・
今までかつてこんなにはしゃぐ親父見たことねぇ・・・
いつもは喜怒哀楽はあるが一定の感情を越えることはまずない親父。
常にクール徹していたイメージの親父が・・・
見ながら酒を呑むからなおのことテンションがあがる。
何年も経っているのに、昔のキャラをちゃんと説明しだす。
・・・あ~これは、予想を超えた。
そして、言い出す。
「デスラーはまだか」と
酒を呑みながらだからもはやそうとう酔っ払ってやがる。
そして見終わるとこう言った。
「俺の棺桶にこれを入れてくれ」と・・・
私は覚悟した。全巻購入することを・・・
ココまで喜ばれると贈った甲斐があったというものだ。
残りの巻を購入し、まだ出てない分は予約しておいた。
なんというか、かなり大きな金額が飛ぶが後悔はしていない。
むしろ私の判断は正しかったといえる。
今の時点で残り2巻。
親父は度々見ているとのこと、口にはしないが早く先が見たい様子で、7月と9月を楽しみにしている様だ。
感無量である。
・・・いやまだだ。最終巻は直に持って帰ろうと思う。
そして、親父と一緒に見てこそ感無量といえよう。
私はその日を楽しみにしている。
by el-astel | 2013-06-24 19:41